喘息の子どもが毎日の吸入をやめたがった時に伝えたこと
2017/05/30
我が家の娘(現在5才)が、毎日の吸入を始めたのは3才の5月。いま5才の6月なので、もう2年以上、毎日ステロイドの吸入をしていることになります。ついでにアレルギー抑制薬の服用も。うちの場合は主にシングレアです。たまにキプレスだったこともあるけど。
吸入はパルミコートを1回1本で、うちのネブライザー(NE-C802)だと大体10分弱かかります。一時期は吸入を1日2回、朝晩していたことがあったので、その時は1日準備や片付けなど含めて1日30分くらいかかっていたわけです。今は夜パルミコート0.5mgを1本なので、準備〜片付け、うがいや顔洗いなど含めて大体15分くらいかかっています。
これを毎日2年間以上続けていますが、やっぱり、10分じっとしているって、子供にとっては結構な負担です。特に3、4才の頃。で、一時期、面倒くさがってやりたがらない時がありました。でも私としてはやってもらいたい。なので、その時何をどう伝えたのか、備忘録的にも書いておこうと思います。
単に吸入の時間がつまらない場合
発作の時にとても苦しかったことをまだ覚えている場合は、吸入を嫌がることは殆どありません。もしあれば、10分弱のこの時間の過ごし方をもう一度考えてみるといいと思います。手持ち無沙汰だと、やっぱり吸入がいやになっちゃいますから。または、アクセサリーをつけるとか(NE-C802には、うさぎさん、ぞうさんのマスコットついてます)アンパンマンをつけるとか。以下は、10分の吸入を楽しく過ごす方法として、我が家のケースを紹介しています。参考までに興味ある方はどうぞ。
そして、吸入を何のためにするのか、もう一度こどもにしっかり説明する必要があると思います。ちびっこって、大人(もしや私だけ?)が思っている以上に理解力があります。
いまうちの息子は2才ですが、何度か喘鳴が出て苦しくなった事がありました。そんな時は、「モクモクしたいー!!モクモクするのー!」と自分から吸入(この場合は気管支拡張剤)をしたがって、10分弱神妙に煙を吸っていました。これは2才2〜3ヶ月の時だったので、この年齢でも、体の異変を解消するために何をすればいいのか、ちゃんと分かってるんだなーと感心しました。
で、娘は3才から日々吸入を続けていますが、発作があった直後や数ヶ月は、やっぱり積極的に吸入をしてます。が、調子がだいぶよくなって、最後の発作から間があいてくると、、、、ちょっとやる気がなくなってきます!!でもそれは一時的でした。最近は数ヶ月発作はありませんが、特に嫌がることもなく頑張って吸入してくれてます。
発作が数ヶ月出てなくて、吸入自体にやる気がなくなった場合
ここ、この期間は、私もちょっとしんどかったです。やらないといけないと分かっているけど、やりたくなーい。遊んでたーい。本読みたいし、絵も描きたいしー。みたいな、、、。
で、あまりにも酷いので、私もイライラして「発作でても、病院連れて行かないよ!!やることちゃんとやってよ!!」と怒ったり。「自分のことなんだから、自分でやらなきゃ意味ないでしょ!!なんなの!!」と怒鳴ったり。本当、もう毎日の吸入がかなりのストレス源でした。我慢の限界に達した時なんて、「いい加減にしてよ!!」とマスクを投げつけたり。。。はは。。。
でも、最終的に効いた言葉はこっちでした。
「お母さんはね。これしかA子にしてあげられないの。ちゃんと吸入をしてないと、またそのうち発作が起きるかもしれない。発作が起きたら、また喘息が酷くなってしまう。そしたら、もうお母さんは何もしてあげられないの。A子を守ってあげたいし、お母さんができることなら何でもするけど、A子が自分で治そうとしないなら、お母さんはもうこれ以上、何もしてあげられない。もう守ってあげられないの。。。」
と涙ながらに話したのが、一番むすめの胸にささったようでした。
「おかあさん、泣かないで!!A子ちゃんとやるから!!ごめんねごめんね。(泣)」
ということで、次からちゃんとやるようになりました。
ちょっとズルい気もしますが、やっぱり子どもはお母さんの笑顔が一番好きなようです。いや、いやいや、ズルくないですよ。だって本気で悲しくなったので。その時は。でも、私自身そうですが、やっぱり子どもや大切な人のための方が、物事に対するやる気がでます。自分のことなら、まぁ、適当でいいやー。なんとかなるでしょー。と思っちゃうのですが、子どものためになると、「ちゃんとやらなきゃ!」という責任感が湧いてくるのです。
娘の場合は、苦しくないし、吸入しなくてもなんとかなりそうだからいいや〜。といゆるーい感じになっていたのが、母親の本気度と悲しそうな顔をみて、「やばい、ちゃんとやらなきゃ!お母さん泣いちゃったよ!!」という考えになったみたいでした。自分のためと分かっているけど、やりたくない時もある。でも、お母さんのためにしっかりやらなきゃ!という。心理戦。
「おはなし」効果を試すのもオススメ
ちなみに、私はこれは使いませんでしたが、「おはなし」をするというのは効果が高いと思います。最近読んだ本で『お話で育む子どもの心』というものがあります。その本では、こどもの行動に変化を促したい時に、そのこどもが登場人物のおはなしをすると、効果が高い。というような事が書いてありました。
安直な例ですが、例えば。
・コンコン(喘息)と戦う勇気あるAちゃん(対象のこども)の話。
・アンパンマンと一緒にゼンソッキー(喘息)をやっつけるBくんの話。とか。
その話をした後に、コンコンの絵でも書いて、ネブライザーのマスクに貼ったりしたら、割とスムーズに吸入をしてくれる気がします。うちは5才娘がもう自分でやってくれるようになったので、お話効果を試すことは今のところありませんが、2才息子が日々の吸入をするようになったら、試してみたいと思います。
さいごに、吸入はいつまで続けるかについて
先の見えない仕事というのはやる気が湧かないものですが、吸入についても同じことだと思います。こどもにとっても、いつまで続けないといけないのか分からないと、やっぱりやる気が出ないでしょう。
うちの場合ですが。そろそろ薬を減らしていけそうです。現在は1日に、パルミコート0.5mg1本、シングレア1本を使っています。が、ここ数ヶ月発作も出ていないので、次はますシングレアをなくして、パルミコートを0.25mgに減らして、、、と徐々に全体の量を少なくする予定です。
3才の時は、幼稚園も毎月数日休んでいたし、初めての遠足は喘息の入院でお休み。運動会はやっぱり喘息で入院しかけでお休み。4才になっても、やっぱり月に1日はお休み。でも徐々に休む日が少なくなってきて、遠足も運動会も行けました。5才の幼稚園年長になってからは、この3ヶ月風邪で1日休んだだけで、他は元気に過ごしています。あー、ひと月休まず風邪も引かず過ごせるだけで、こんなに感動するなんて。
娘が喘息なった時に、喘息関係の本を読みまくりましたが、重症でない場合は1つの目安として2〜3年で一旦日々の吸入をやめることが多い。とありました。(※出展不明ですみません。ただ、その著者はお医者さんで、娘さんが喘息で2年間しっかりとステロイド吸入を続けた体験談を紹介していました。その際の2年間の治療内容なども紹介ありました。)
その他、詳細はこちらも参考にしてください。
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