川崎病(不全型)と分かるまで 3

      2016/10/06

現在の症状

  • 熱が1週間
  • 目の充血
  • 頸部リンパ節膨張
  • 下痢 (川崎病関係なし?)
  • いちご舌なし
  • 指の皮むけなし
  • 発疹もなし
  • BCGの赤みもなし

(この“なし”のうち残り2つでもあれば、川崎病と認定できますが、いかんせん、症状が足りないため、他の病気が疑われています)

 

入院時の血液検査結果、特筆点

  • CRP 14.6 (通常0.0 〜 0.3)
  • WBC(白血球) 153.7

 

 

土曜夜に入院し、まだ何の病気か、何の細菌はたまたどこに原因があるか分からず、取り敢えず「菌血症」として、感染症治療の抗菌薬投与の書類にサインをして抗生剤投与をして2日。

 

その間もエコーや点滴やらを続けていましたが、日曜日に小児循環器の先生がきてくれました。川崎病治療に長年関わってきたという感じの良いおじいちゃんです。心臓エコーを念入りにして、これまでエコーをした事があるか聞かれます。もちろんありません。2回入院したのも急性気管支炎および喘息発作でしたし。

 

このI先生も、とても丁寧に教えてくれました。

  • 川崎病としては、症状が足りないこと。
  • しかし不全型の可能性が除去できないこと。
  • EVウイルスは、、、ないと思うが。
  • はっきりとまだ何が原因か分からないこと。
  • もし川崎病であったら、月曜、今日にはガンマグロブリンの投与を始めたいところであること。
  • 血液製剤のため、高額になるため、私の市で小児医療費がいくつまで補助されるか確認が必要なこと(これは中学までなので、それを伝えると安心していました)

 

 

※EVウイルス。私も27歳の時にかかりました。これは辛かった、、、。高熱が1週間しても下がらず、リンパ節ははれ、喉も痛くてつばも飲み込めず、異常に体がだるくて動けない、、、。1ヶ月後に洗濯物が干せた時は感動して涙が出ました。健康は本当に大切です。

 

I先生の診察が終わって、点滴を続けながら翌日の診察。もう一度エコーをしました。そして発覚したのです。心臓の冠動脈に逆流が認められることが。そして、もう一点。冠動脈が肥大していました。

 

何度も確認するおじいちゃんI先生と担当医S先生。そして若手のD先生。月曜に測ったときは、2.5ミリだった血管が、2.9ミリになっていると。そして、時たま逆流がヒュッと起こるようになっている!と。

 

何が原因か、果たして本当に川崎病と言えるのか悩んでいた先生方ですが、ここで決めたようでした。

 

「ガンマグロブリンを投与していいでしょうか。」
「通常、2,000mg/kgですが、症状が軽いのでまずは半分の投与にしたいと思います。」

 

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川崎病で一番こわい合併症は、冠動脈瘤です。心臓の血管にこぶができます。これが大きくなると、将来、心筋梗塞や狭心症になり、若いうちに心臓疾患でなくなる可能性が高くなります。

 

そして、ガンマグロブリンの早期投与で、この瘤がなくなる事が多いのです。

 

私には、川崎病の友人や知人が2人いました。なので、前に川崎病について調べた事もあり、治療方法や今後の進捗について落ち着いて聞けたのだと思います。そして、何より、今私に出来ることは、この先生たちを信頼して治療がしやすいい状況を作ることであり、また子どもの不安を取り除くことだ。と思っていました。

 

そして、火曜日の夜から、アスピリン飲み薬と、ガンマグロブリンの投与が始まりました。7本の薬品の瓶を使用します。瓶には今何本目か分かるようにペンで番号が書かれていて、数時間ごとに瓶が交換されていきました。

 

そして翌日お昼前に、7本の投与が終了。

 

日々エコーを見ながら、徐々に冠動脈の逆流もおさまり、太くなった血管も元に戻りました。でも、一時的に良くなることもあるのでこれがグロブリンの効果なのかは確実には言えないとの事。

 

そして投与から1週間後。退院できました。計10日間の入院でした。あとは週一の通院を2週間した後(そこが、発症1ヶ月です。1ヶ月後のエコーの調子が良ければ)、紹介状をもらって自宅近くの総合病院へ移動します。そこで川崎病フォローが始まります。

 

川崎病不全型。

 

最終的にされた診断はこれでした。
でも、特に不全型は、風邪と間違われて見落とされる事もあるということ。NICUで働いていた友人の看護師にいうと、「よく見つけて貰ったねー!良かったじゃーん。」との事でした。川崎病であることが見落とされ、結果、血管に瘤ができたままになり、若くして心臓疾患で亡くなるケースが実は結構あること。

 

今回の入院は4歳娘と1歳息子と3人1部屋の10日間生活でしたが、この間、いつもここまで一緒に遊べないお母さんとベッタリだったので、子どもたちは満足そうでした。特に娘は、色々ストレスもあったのでしょうか、ここ数ヶ月爪を噛む癖もあって心配でしたが、入院中は爪も伸びて、数ヶ月して初めて、爪を切る事ができたのに感動しました。さびしかったんですね、きっと。

 

果たして、今後症状が悪化しないとも限らない川崎病ですが、今後の予定としては、

 

  • まずは月一の診察。
  • その後半年に一度
  • 小学校にあがったら一年に一度
  • 中学時代に1度
  • 高校時代に1度

 

程度のチェックになるとのことでした。
今飲んでいるアスピリンも、調子が良ければ2ヶ月程で終了とのこと。

 

また、川崎病は最近増えている、と言われていますが、最近でなくても、100人に1人はいる計算です。ということは、身近な人にも、誰かいてもおかしくないということです。ただ、別に自ら「私は川崎病です」と言わないので、知らないだけかもしれません。

 

私の友達は、結婚して子どもが2人います。
男性の知り合いは、特に健康上何も問題なく、元気に過ごしています。マラソンだってしています。ただ、健康診断で心電図には毎回ひっかかるそうですが。

 

川崎病の再発率は3%と言われていますが、この数値が高いかどうかは、個々人の感覚によると思います。3%は再発する。97%は再発しない。再発する時はするし、しない時はしない。では、川崎病の原因が分からないと言われている今、親にできる事はあるのでしょうか。

 

私ができること。それは、まずは娘が心身ともに元気でいられるように、環境を整える事ではないでしょうか。衣食住、それぞれの習慣を整えること。無駄なストレスを溜めないこと。これは私自身にも言えます。親が笑えば、子どもも笑います。始めは、から笑いでもいいんです。

 

喘息もちで川崎病の娘。痙攣もちの息子。
心配があっても、不安であっても。子どもの前では、笑顔でいたいな。と私の子育てモットーを新たにしたのでした。

 

 

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