川崎病不全型と分かるまで(2)入院しても直ぐには診断できない難しさ
2016/08/05
2015年8月に、娘が川崎病になりました。ここでは、川崎病と診断がつくまでに、どういった症状が出たのか、またどういった経緯で診断されたのかをまとめています。
入院するまでの症状はこちら↓↓を読んでみてください。8月8日(土)〜15日(土)の8日間の症状について書いています。
※ここでは、総合病院へ移動した後の苦労話が中心になっていて、川崎病の症状は少なめです。川崎病の診断には、何が決定打になったかに興味がある方は、こちらを読んでみてください。
総合病院へ移動。救急外来で診療を断られるも、粘る!
さて。総合病院に行かなくても、なんとかなるかも・・・?という淡い期待も打ち破れ、A内科で貰った紹介状を手に、「今すぐ行ってください!H病院には連絡しましたから!!」という言葉のもと、早速隣の市の大きな病院へ移動します。
行く手は県立総合病院。車で向かうこと1時間以上(ええ、田舎ですからね。遠いんです。電車ないですし、車ないと生きていけません)。朝9時前からクリニックへ行って、そこから直接総合病院へ移動。ついたのは13時過ぎ。
初めてきました。この病院。そもそも駐車場どこ?救急外来の入り口どこ??とウロウロしている間に、娘を結構歩かせてしまいました。もう7回も点滴のライン確保に失敗されて疲れているのに、、。「ごめんね、、。」と言うも、結局は自分で歩けているので、救急外来の受付に行っても、
「すみません。小児科の救急診療は午前中で終了なんです。」
という無下な回答を頂いてしまいます。
まさか!車すっ飛ばして来たのに!!てか、直ぐに行ってください!というA内科からの指示もあったのに!!という気持ちを微塵も顔には出さず(ええ、多分出ていなかったと思います。多分)、
「そうですか、、、ですがA内科からこちらの小児科さんに電話をして症状を伝えた所、こちらの小児科の先生からも「川崎病の疑いがありますね。」と回答を頂いていて、本日中に診てもらえる。と聞いて来たんです。すみませんが、ご確認いただけないでしょうか。」
と伝えたところ。30分程まって、看護士さんがきて、また詳しく説明して、診てもらうようお願いします。ら、また30分以上待って診てもらえました。あーよかった!!
(余談)ここは粘らないといけません。大体において、救急外来は見た目からして緊急度が高い人優先です。というのも、いつも患者で溢れているからです。そして、大抵の人は、翌日の診療時間で十分な場合が多いのです。よって、本当に緊急度が高くて治療が必要な人が、治療を受けられないという矛盾が生じている、、、。この点は本当に問題だとは思っています。医療従事してる方の疲弊にもつながりますし。でも、本当に必要な時は粘ってください。ちゃんと説明すれば、緊急度が伝わります。伝えないと、伝わりません。人によっては、じゃあ翌日で。という方もいるそうなので、、、。
ライン確保に30分以上かかった、娘の血管
でも、「もう痛いことしないでね。」と念を押していた娘の願いも儚く(そりゃ、血液検査をしないとね、、、ごめんよ、、、)、採血及び点滴のライン確保に連れ去られる娘。
「ママー!!!ママーー!!!うわーん!!ママー!!」
と泣き叫ぶ娘の声を遠くに、やれやれ、やっとこれで安心。と1歳児の弟とおやつを食べお茶を飲むこと30分。え?30分!!!???
そうです。ただでさえ脱水で血管が分かりづらくなっている娘の腕は、既に7回も針が刺さった後。それまで見えていた血管はつぶれ、血管がもう見えなくなっていたのでした。針をさす場所がなかなか見つからないため、お医者さんがずーっと。そう、ずーっと30分以上頑張って血管を探し、1回でラインを確保してくれたのです。ありがとー先生。1回でしてくれて、本当にありがとう。。
そんな娘の点滴は、右手首、手の甲側に刺さっていました。利き腕の手首の甲側(手のひら側ではない)。そんな場所!?と思いつつ、点滴につながれた我が子を見た時は、可哀想、、、という気持ちよりも、正直、
「あぁ、良かった。これで安心、、、。」
と思いました。
1週間、自宅でいつ容態が悪化するのか、もしくは良くなるのかをずーっと見ていました。夜中に嘔吐したり、下痢になったり、熱でうなされたり。その度に心配して、何か他にできる事はないのか考え、果たして、これは様子を見ていていいのか、直ぐに医師に見せたほうがいいのか悩み、、、。
子どもの前では、不安や心配な気持ちを隠していても、元気な顔で「大丈夫だよ。お母さんが一緒にいるからね。」と言っていても、少しづつ少しづつ、体力的精神的に疲れてきます。
そんな疲れが、総合病院で点滴に繋がれてベッドに横になっている娘の姿をみて、少し緩和されました。ここまで、私はできる事をやった。後は、お医者さんと看護師さんにお願いしよう。と。
そして、点滴しながら待機する事1時間。
「病棟に移動しますね〜。」と病棟の看護師さんがきました。
つまり。入院です。
即日入院。血液検査とレントゲンと心臓エコー
お医者さんからは、後ほど説明があります。との事で、取り敢えず部屋に移動しました。途中レントゲンも撮影して。
点滴をつけた娘。荷物を持ってくれる看護師さん。点滴ポンプを押す私、と、後ろをニコニコついてくる一才児の息子。彼はいつも楽しそうです。娘の点滴中も、部屋にあるバケツを押して「ブーブー!!」と言いながら遊び、娘をみて「ネンネ。ネンネねー、マーマ(ニコッ)」と話しかけ。この楽しそうな姿は天性のものかー、すごいなぁ、、と感心する程。
って、息子はさておき、部屋で待っていると、お医者さんが来ました。2人。1人は今回の担当医S先生、もう一人は研修医D先生。そこで、CRP(体内の炎症や組織破壊があると現れるタンパク質)が高いこと、その他現在の諸々の症状、検査が必要なことを聞きました。そして、最近動物に触れたか、井戸水は飲んだかなどを聞かれ、ありませんと答えると、「そうですか、、、」と。
この時点で18時過ぎ。
今度は、エコーをもって、S先生が再度登場しました。心臓エコーを確認します。が、なかなか難しいようで、今度はベテランM先生の登場です。ここではまだ詳しい説明はなく、日曜のため詳細な血液結果も分からないので、翌日また説明してくれるとのこと。
その後は、S先生、D先生が立ち代わり、ちょくちょく様子を見に来てくれました。すごく気にしてくれています。夜22時にも、ちらっと様子を見にきて、私たちが起きてるのを見ると、話しかけに来てくれました。心配ごとがないか、気になる点はないか、様子はどうか。などなど。
現在の診断は不明。とりあえず「菌血症」で入院
入院したその日に、血液検査、レントゲン、心臓エコーを行いましたが、病名はまだ不明です。
この状態では、まだ川崎病とは言えませんでした。だって、症状が足りないからです。なので、S先生もD先生もM先生も、川崎病ではなく、他の感染症疑い。しかし、まだ不明と考えていました。よって、入院する際の病名は「菌血症」でした。現在行える治療は、脱水のための水分補給と、抗生剤投与をしつつ、検査結果を待つ、という事にとどまりました。
なんだ、やっぱり川崎病じゃなさそうだな。と思いながら。
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●2015年8月15日(土)入院
症状1:熱(高熱ではない、微熱程度におさまる)
症状2:目の充血
症状3:リンパ腺の腫れ
その他:下痢(川崎病の特徴にはない)
川崎病という診断には、以下の症状からあと1つ必要。
- いちご舌
- 指の皮むけ
- 発疹
- BCGの赤み
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