川崎病不全型と分かるまで(1)始まりの症状

      2016/08/05

先日(2015年8月)、4歳の娘が入院しました。病名は川崎病。この病名に落ち着くまで数日かかりました。ということで、備忘録としても、今後の参考としても、入院に至るまで何があったのか振り返ってみようと思います。

※川崎病に関しては色々なサイトがあって、詳しい説明も調べればすぐ出てきます。ここでは、私の具体的な体験談を書いていますが、医療情報などの記載はありません。実際川崎病になったら、こんな風に事が進むんだよ〜という1例として読み進んでいただれば嬉しいです。

 

 

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はじまりは突然の熱。しかも熱だけ。

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●2015年8月8日(土)ー発症1日目

はじまりは突然。それは楽しい夏休みの真っ最中。プールに行った翌日土曜日。娘が突然39度の発熱。しかしその日はあいにくの土曜日夕方です。しかも田舎に帰省中のため、開いている小児科なし。とりあえず手持ちのカロナールを飲んで様子を見ます。ちょっと、はしゃぎ過ぎたかな〜。スーパーで寒い寒いって言ってたしなー。

症状1:発熱1日目(38-39度)
その他:咳なし

 

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●2015年8月9日(日)ー発症2日目

熱が下がらない。どうしよう。なんだか変だ。カロナール飲んだら熱は下がっても、薬の効果が切れるとまたすぐ発熱。ちょっと心配になってきた。でも日曜だし、救急外来に行く程の事ではないかもしれない。どうしよう、、、?心配ながら、とりあえず様子見。

症状1:発熱2日目(38-39度)
その他:やっぱり咳なし、痰なし

 

発熱の次、リンパ腺の腫れ、嘔吐

 

●2015年8月10日(月)ー発症3日目

午前中Kクリニックに行く。夜中にカロナールを飲んだせいか、クリニックに行った時は熱が37度と低く、ちょっと治ったように見える。新しくカロナールと抗生剤(セフェム系のセフゾン)を貰って帰宅。娘も疲れたのか、スヤスヤと昼寝。小児科のクリニックにも行けたし、熱も下がっているし、私も安心してホッと一息、、、。

ついていたのも束の間。娘の泣き声で部屋に行くと、また高熱。しかも夕方になって「耳が痛いー!痛いよー!!えーん!!!」と両耳を押さえている!!まずい、これはもしや中耳炎??受診しなきゃ!!と思うも、既にクリニックは閉まった後。とりあえず、市内の総合病院に電話で相談(小児ではないが救急外来が当番制である)。

これまでの事を話すと、それは中耳炎でしょう。カロナールも持ってるし、抗生剤もある。うちでも処方できるのはそれくらいなので、今ある薬を飲んでください。ということでした。そうか、それなら仕方ない、、、。カロナールは解熱作用及び痛み止め効果もあるので、これでいこう。とそのまま様子見。

症状1:発熱3日目(この熱しつこい!!怒)
その他:もしや中耳炎??

 

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●2015年8月11日(火)ー発症4日目

翌日またKクリニックを受診。「これは、耳ではなく、リンパ腺ですね。右耳のリンパがピーナツ大に腫れています。2つ程、、、。痛みもあるとの事なので、PL顆粒を出しますから飲んでください。あと2日たっても熱が下がらなければ血液検査をしましょう。」

この時は、中耳炎でなくて良かったー!と思い、胸をなでおろしたのでした。中耳炎かかると治るまで長いって言うしな。リンパ腺の腫れも私から見たらもっと大きい気もするけど、ピーナツ大か。そんな大きくないな。と。

すると今度は、、、嘔吐が始まりました。昼食を食べて、気持ち悪そうな様子、、、。大丈夫かな?まさか洗面器?と思っていると、ウッ!!!と来た瞬間口からお昼ごはんが!

症状1:発熱4日目
症状2:リンパ腺の腫れ
その他:嘔吐

 

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苦しそうでした。でも、1年前の秋も1週間高熱が続いて嘔吐した風邪にかかったので、またかな。可哀想に、、、。大丈夫かな。という程度に見守っていました。ちなみに、1年前の秋は1週間の高熱の後、体力低下で体が敏感になったのか、熱が治ったら今度は喘息発作が1週間続いて止まらないという2週間長期戦になりました。そして、今度もそうなるのかな???という程度に思っていました。

 

熱、リンパ腺の腫れ、嘔吐、下痢、そして白目充血

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●2015年8月12日(水)ー発症5日目

嘔吐がまだ続くも、熱が下がってきます。2日熱が下がらなければ血液検査と言われたけど、もしかして大丈夫かも?と自宅で様子を見ました。38度あるものの、本人は散歩に行きたい!というので、夕方ベビーカーに乗せて近所を散歩。夜ゴハンはおかゆを食べ、ゼリーを食べ、ちょっとは食べられるようになったかな?と思うも、後ほど嘔吐、、、。でも、少しは食べられたので少しは回復したのかな?と淡い期待をもったのです。

症状1:発熱5日目(ちょっと下がってきた!!)
症状2:リンパ腺の腫れ
その他:嘔吐、下痢

 

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●2015年8月13日(木)ー発症6日目

熱が37〜38度。高熱は脱したかも!!と期待感たっぷり。夕方まで何事もなし。ちょっと期待して、クリニックは行かずに様子見。

しかし!夕方から下痢が始まる。この時点でクリニックは閉まっている。しかも、また夜中に発熱!!しかも39度の高熱、、、!!そして、追加の症状。白目の充血(うすいピンク)

 

症状1:発熱6日目(また上がる。そんな、、、)
症状2:リンパ腺の腫れ
症状3:白目の充血

その他:嘔吐はおさまり、下痢が始まる

 

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●2015年8月13日(金)ー発症7日目

この時点でKクリニックはお盆休み。他の病院に小児科はなく、近くのA内科にかけこみました。すると、脱水症状のため水分補給と抗生剤の点滴をすることになります(2時間近く!)。

そこで、、、

医師「熱は下がったけれど、果たしてこれは点滴の抗生剤が効いたのか、飲み薬が効いたのかは分かりません。脱水もあるし、ここは小児科じゃないし、熱が既に6日続いているので、もし明日もこんなぐったりした状態なら隣の市の総合病院に紹介するので行ってください。川崎病の疑いもありますので、もしかしたら入院になるかもしれません。」

 

まさか。川崎病??
ここに来て初めて川崎病の名前が出てきました(すでに1週間)。今まで疑ったこともなかった病名です。まさか???と思いながら、とりあえず夜中、子どもが寝た後に1泊分の入院準備をします。

症状1:発熱7日目(高熱ではなくとも、熱あり)
症状2:リンパ腺の腫れ
症状3:白目の充血

その他:下痢、脱水症状

 

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●2015年8月14日(土)ー発症8日目
朝一、9時過ぎに受診。しかし、娘の様子が思ったより元気そうなので、「もしかしたら大丈夫かもしれません。ここで点滴を再度して様子をみましょう。」と点滴をする事に。

しかし、なんと!娘の体は既に弱っていて、血管が見つかりません。ただでさえここは大人向け内科。看護師さんは4歳児の細い血管に針を挿したことがないばかりか、脱水もある娘の血管はプリプリ感がなく何度さしても挿さらないのです。

 

その数7回!4回看護師さん。お医者さん3回。

実はお医者さんは小児内科の経験もあるので、こどものライン確保は何度もやった事があるらしいですが、もう小児専門ですら難しい血管になっていたとのこと、、、

娘は「もうイヤー!!痛いのやめてー!!」と涙ながらに訴えますが、やめる訳にもいかず、、、。

 

結局、車で1時間以上かかる、隣の市の県立総合病院に駆け込みました。

発熱から9日目、時は土曜日午後1時。ここから本格的な治療が始まることに、、、はまだなりません。なぜなら、川崎病としての症状が足りないからです

 

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現在、娘の症状のうち、川崎病の特徴として当てはまるのは症状1〜3の3つです。

症状1:発熱 / 8日目(高熱ではなくとも、熱あり)
症状2:リンパ腺の腫れ / 6日目
症状3:白目の充血 / 3日目

その他:嘔吐(2日間)、下痢(3日間)、脱水症状 / 2日目

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川崎病と診断されるには、以下にある1〜6の症状で5つが必要です。

本症は、主として 4 歳以下の乳幼児に好発する原因不明の疾患で、その症候は以下の主要症状と参考条項 とに分けられる。

A 主要症状

1.5 日以上続く発熱(ただし、治療により 5 日未満で解熱した場合も含む)
2.両側眼球結膜の充血
3.口唇、口腔所見:口唇の紅潮、いちご舌、口腔咽頭粘膜のびまん性発赤
4.不定形発疹
5.四肢末端の変化:
(急性期)手足の硬性浮腫、掌蹠ないしは指趾先端の紅斑
(回復期)指先からの膜様落屑
6.急性期における非化膿性頸部リンパ節腫脹

6つの主要症状のうち5つ以上の症状を伴うものを本症とする。 ただし、上記6主要症状のうち、4つの症状しか認められなくても、経過中に断層心エコー法もしくは、 心血管造影法で、冠動脈瘤(いわゆる拡大を含む)が確認され、他の疾患が除外されれば本症とする。

 

川崎病診断の手引き/日本川崎病学会

 

 

ということで、私はまだ、「川崎病か〜。なんだろー。詳しくは知らないけど、友達で川崎病だった人いたなー。心臓が悪いっていってたなぁ・・・」くらいにしか考えてなく、

期待としては、「プール熱に下痢と嘔吐からくる脱水。及び体が疲れて免疫低下からくる結膜炎。とかが理想だなー。」とまだのん気に構えていたのでした。

 

 

長くなってしまいました、、、でもまだまだ続きがあります。
次は入院後の話↓↓↓

2015年8月に、娘が川崎病になりました。ここでは、川崎病と診断がつくまでに、どういった症状が出たのか、またどういった経緯で診断されたのかをまとめています。入院するまでの症状はこちら↓↓を読んでみてください。8月8日(土)〜15日(土)の8日間の症状について書いています。 ※ここでは、総合病院へ移動した後の苦労話が中心になっていて、川崎病の症状は少なめです。川崎病の診断には、何が決定打になったかに興味がある方は、こちらを読んでみてください。  総合病院へ移動。救急外来で診療を断られるも、粘る!...

 

余談:A内科のA医師はかなり良心的で、市内の小児科は当番制にして、お盆休みでもきちんと診療すべきだ!!と怒っていました。こんな状態の子どもがいると分かってるんだから!!!って。

ちなみにA医師は、この田舎の市内で唯一、24時間体制をとってます。夜中でも緊急時は対応してました。ぶつくさいいながら、なんで俺が!といいながら、丁寧に診てくれる赤ひげのおじさんです。

 - 川崎病