考える力を身につける。色のしくみを伝える『6つのいろ』から。
2017/05/30
みなさんは子育てをする上で、これだけは子どもに伝えたい、身につけてほしい、と思うものはありますか?
私が子どもに身につけて欲しいと思っていることは、「考える力」です。「知識」も必要ですが、身につけた「知識」をどう使うか、目の前にある事柄にどう取り組むか。それを知る為には、やっぱり「考える力」が必要だと思っています。なので、子どもが自分なりに考えて出した答えは、それがいかに突拍子がなくても、辻褄があってなくても、「いい考えだねー。」というようにしています。まぁ、ちょくちょく「えっ!!??どゆこと??」という事もありますが、、、。
そして、考える力の土台として、やっぱり知識も必要だと思います。そしてその知識が増えることによって、視点の広がりや、考えられる幅もどんどん広がるかなと。
最近、この「考える力」と「知識」を日常生活で身につけるためには、私自身にその両方がないとダメなんだなーと実感しています。
-----------------
ここ数日、2才ぼうずが「これ読んで〜」と持ってくる本の中に、『6つのいろ』が入るようになりました。
「とだこうしろう」氏作。
表紙の素朴でかわいいヘビさんが、青、赤、黄色、の3色を食べては紫、緑、だいだい色をおしりから出していく。というシンプルで分かりやすい内容の本です。
今5才の娘がやっぱり2才くらいの時に買った本ですが、男女関係なくこのビビッドな配色の本には興味が湧くみたいです。
そして、話が今度は「くろ」にうつります。3つの色を食べたヘビは、今度は「くろ」を食べて寝込んでしまい、死にそうに、、!!
さて。ここで素朴な疑問。娘が、
「どうして黒を食べたら病気になったの?」
と質問してきました。
ここで思い出したのが、昔読んだ絵本のレビューで目に入ってきた、誰かのコメントです。
「私は黒が好きなのに、黒を食べて病気になるなんて、黒が悪者みたいで嫌です。」
「あおは水色っぽいし、赤は赤ではなくピンクのような色でした。全体の色がおかしいと思います。」
たしかに、そう見えます。黄色はいいとして、赤は濃いピンクで、青は濃い水色。この表紙の色です。
でも、これは子ども向けに分かりやすい言葉で書いたのであって、「青はシアン」で「赤はマゼンタ」、「黄色はイエロー」です。そして「黒はクロ」。そう、CMYK。
普段プリンターを使わなかったり、趣味や仕事でCMYKを使わない人には、あまり馴染みがないかもしれません。私も以前はCMYK?なに?という感じでした。なので、昔この絵本を読んでいたら、絵本のレビューで見たコメントと同じ印象を持ったかもしれません。
が、今は仕事の都合で馴染み深くなったCMYK(RGBはおいといて)。子どもの質問にもひるみません。
「あのね、全部の色は、このあお、あか、きいろ、の3つで作ることができるんだよ。」
「そして、黒はあかるさ。ごはんで言うと、塩こしょう。塩こしょうをたくさん使うと、辛いでしょう。でも、少しあるといいよね。使いすぎると食べられないけど。黒も同じなの。使いすぎはダメ。ヘビさんは、食べ過ぎたから、体が真っ黒になってお腹壊したんだよー。」
と説明しました。あとで旦那にいうと、「えー??塩こしょう、、、。」なんて、妙な顔してましたが、いいんです。2才と5才児にイメージが伝わればいいんです。そして、2人にはしっかり伝わったみたいです。
この説明をしながら、娘が着ていた服をさして、「例えば、この色は、あお少々、赤と黄色を多め。黒はほん少しだけ。」とか話をすると、5才の娘が「そっかー!」と納得してくれました。
数日後に、何やらその時のことがフラッシュバックしたのか、2才ぼうずも「ママ、クロはすこしだけね。おなかこわちちゃうからねー。」と言ってました。これで、ちょっとは知識も増えて、色がどう作られているか考える機会も増えるかもしれません。
が、しかし!
そもそもこの説明ができるように(ちゃんとした説明かはおいといて。)なったのは、ここ数年前です。前は色についてなんて知らなかったし、考えたこともありませんでした。
つまり、こどもの素朴な疑問に答えるには、私に確かな知識がないと、そもそも答えられない!!わけです。
まぁ、でもそれは仕方ないので、知らない事だらけだし。じゃあどうするか。やっぱり、一番いいのは、一緒に考える事だと思います。なかなか、毎回そんな時間が取れるわけではありませんが、その一緒に考える時間の積み重ねが、私にとっても、子どもにとっても、自分の力の積み立てにつながるように。期待して!