クリスマスに読みたい絵本。がまくんとかえるくん「ふたりはいつも」

      2016/08/05

がまくんとかえるくん。このシリーズはとても好きで、去年のクリスマス、娘に1冊プレゼントしました。でもその後、結局私が全部読みたくなって4冊全部集めてしまいました。

ここでは、クリスマスに送りたいこの1冊を紹介したいと思います。

 

がまくんとかえるくんは、いつも仲良しで、いつも一緒です。かえるくんがお兄さんのようにしっかりもの。がまくんはちょっとトボけてて、マイペースで世話の焼ける弟タイプ。そんな2匹の織り成す短いお話は、日々の生活のちょっとした事を題材に、斬新な切り口で何度読んでも飽きません。

この、いかにも冬です!という表紙の「ふたりはいつも」には、以下の5つのお話が入っています。それぞれ、冬、春、夏、秋、また冬。という1年を通した季節感あるお話です。

1.そりすべり
2.そこのかどまで
3.アイスクリーム
4.おちば
5.クリスマス・イブ

 

中でも、「おちば」は私の小学校1年の国語の教科書に掲載されていました。その頃読んだ内容はいまだしっかり覚えています。小学1年生が読んで、数十年経った今でも覚えていられるくらい、インパクトが強く、またストーリーが簡単なのです。それでいて読んだ後に心がほっとする、素敵なお話です。

 

4歳の娘にとっても、がまくんとかえるくんシリーズはとても楽しそうです。ここでは、いくつか簡単に内容を紹介しつつ、読んでいて何が心に響いたかをまとめてみました。

 

【そりすべり】 かえるくんとがまくんが一緒に冬の雪の中そりをすべる話。木にぶつかったり、穴に落っこちたり。娘にとって、そんな動作がいちいち声を出して笑うくらい楽しいみたいです。

 

【そこのかどまで】これは私が好きなお話です。春はどこまで来ているか。「そこのかどまでだよ」とお父さんに教えてもらった子供のかえるくんが、いたるところの「かど」を曲がって、春を探しに行くお話です。子どもにとって「かど」というのは、曲がってみないと何があるか分からない不思議なところ。

このお話を読んでいた時、娘に、「お母さん、『かど』って何?」と聞かれて、初めて「かど」ってなんだろう?もしかしたら、「かど=向こうが見えない、曲がる瞬間、ドキドキ・ワクワクする場所」なのかもしれない。と思いあたりました。そんな「かど」に対するドキドキ・ワクワク感を、「春」という暖かなものを見つける冒険の場所として描いたお話です。

 

【クリスマス・イブ】小さいころ、誰かを待っていて、理由もなく不安になったことはありませんか?私は、自分がまだ小かった頃、お母さんを待っていてなぜか不安になった事があります。なかなか来なくて、どこかで事故にあったのかもしれない。誰かと会って立ち話してるのかもしれない。もしかしたら、私の事を忘れちゃったのかもしれない、、、。そんな不安が心の中をよぎって、何だかいてもたってもいられなくなる。それで、お母さんの姿が見えると心からほっとする。そんなドキドキした経験、いまだに忘れられません。

「クリスマス・イブ」は、がまくんがかえるくんを待つお話です。そして、やっぱり待っている間のあの、何とも言えない不安に襲われるお話です。「待つ」というのは、楽しみでもあり、心配でもあります。一度心配になると、どこまでも心配になってしまいますよね。でも大丈夫。かえるくんは必ずやってきます。プレゼントを持って。

 

がまくんとかえるくんは、1つのお話が文字数にすると1300文字程度です。原稿用紙3枚分程度。声に出して読んでも、3分かかりません。わが家では、寝る前によく2つお話を読んでいます。そして、ほんわかした気持ちで眠りにつけます。

1歳児は絵を見て楽しみ、4歳児はお話に夢中です。そして、大人も声を出して笑えます。家族で楽しめる本は、なかなか無いんじゃないかなと思います。ぜひ、読んでみてほしい1冊です。

 

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