RSウイルス、症状と治療法と体験談

      2016/06/25

9月半ばになり、涼しく快適な気候になりました。嬉しくて小躍りしたいくらいです。が、その反面、空気の乾燥、朝夕の冷えが始まりましたね。みなさま風邪など召してないでしょうか。秋は喘息発作が起きやすい季節でもあります。空気が乾燥してホコリやチリが舞いやすくなるためです。また、喉の粘膜も乾燥しがちになるので、風邪も引きやすくなります。涼しくなって意外に水分補給をしていない事もあるので、こまめに水分を取るよう気をつけた方が良さそうです。

ここ最近、首都圏でRSウイルスが流行っているというニュースを読みました。去年も大流行しましたが、今年も始まりましたね。RSウイルスは、特に、乳児の時にかかりたくないウイルスの一つです。ここでは、RSウイルスに感染した時の症状や対処法、実際にかかって重症化した息子の話をお伝えしようと思います。

 

※下記情報は、ページ下に記載してある参考情報と私の経験からまとめたものです。

RSウイルス感染症とは

  • RSウイルスによる呼吸器の感染症
  • 秋から冬にかけて年齢関係なく感染する
  • 乳幼児では細気管支炎、肺炎など重症化しやすい
  • 飛沫感染(咳やくしゃみなど)と接触感染(感染者との直接接触やおもちゃなどの関節接触)がある
  • 空気感染はなし
  • 免疫ができにくいので、何度も感染するが、徐々に軽い症状になる
  • 特に、呼吸機能がまだ未熟な新生児・乳児、喘息っ子や先天性疾患の子どもは注意!!

 

症状

  • 感染してから4〜6日程度の潜伏期間がある
  • 鼻水、咳、発熱と普通の風邪の症状からはじまる
  • 熱はだいたい38~39度
  • 重症になると、喘鳴や呼吸困難→気管支炎→細気管支炎→肺炎と進む

 

治療方法

  • ワクチンはない、特効薬もない
  • 対処療法が基本→痰切り、熱さまし、咳止め、など
  • あとは安静にして経過を観察する(水分補給、栄養をしっかり取る。よく寝る)

 

 


 

色々まとめましたが、つまり、風邪(正しくは、風邪症候群。鼻やのどの急性炎症、上気道炎症の総称)です。風邪の80〜90%はウイルス感染で、200種類以上のウイルスがあります。計算方法によっては、400種類以上。中でも強力なウイルスや、多くの型をもつウイルスはある程度名前が知られています。

  • RSウイルス(冬風邪の代表格)
  • エンテロウイルス(ヘルパンギーナなどの原因ウイルス。ヘルパンギーナは夏風邪の代表格)
  • ライノウイルス(そもそもの風邪の代表格。100以上の型がある) など

 

(ちょっと、ウイルスについては色々細かく調べていると、エンテロウイルス属のコクサッキーウイルスとか、色々ややこしいので、属とか科は無視して私が知ってる名前を上記にあげてみました。つまり、色々ある!ということです。大雑把ですみません、、。)

 

ヘルパンギーナは喉に水疱ができて激烈に痛いことから、大人がかかってもすぐに分かります。去年私もかかりましたが、これはすごく痛かったです、、、。しかし、RSウイルスは何度かかかるうちに症状が軽傷になります。ですので、通常の軽い風邪として扱われる事が多いのです。検査をしたところで、結局対処療法しかないですし、保険の関係もあって通常大人はRSウイルス検査をしません。

 

しかし、乳幼児がかかると重症化しやすい!!と言う事は、上の子や親、祖父母が軽い風邪にかかったと思って甘く見ていたら、下の子にうつって重症化してしまった!!なんて事になりかねない訳です。

 

7ヶ月の息子が感染、思いもよらず重症化

ここで、私の息子の話になりますが、去年の初夏、まだ7ヶ月の時にRSウイルスに感染・発症しました。感染源は当時3歳の幼稚園児、娘だと思います。でも娘はちょっとした風邪、の症状でした。

初めは、なんとなく鼻が出てるな〜、娘のがうつったかな?というのが1日目。あれ?咳出てるかも??と思ったのが2日目。そして軽い症状のまま発熱したのが3日目の夕方でした。その時はまだ37.5度程度。しかし、驚いた事に夜中に痙攣が起こります。痙攣は大体3分ほど。すぐさま携帯のストップウォッチで測りましたが、3分少々でした。

 

実は、その春にも熱性痙攣を2回経験していたので、痙攣予防薬(ダイアップ)を使用したのですが、それでも痙攣がでたのでした。その後、すぐ夜間救急に行ったら即血液検査をしてくれました。検査結果は、「RSウイルス陽性」。また、喘鳴あり(呼吸が苦しい)。また、痙攣3回目とのことで、CTスキャンもしてくれました。こちらは問題なしでした。

 

とりあえず検査結果を待つ間、呼吸を楽にするための気管支拡張剤(メプチン)を吸入し、痰切りを処方してもらいました。しかしRSウイルスには特効薬はありません。安静にして体が持ち堪えるのを待つしか策はないのです。

 

お医者さんによれば、6ヶ月未満であれば、入院をオススメするとの事でしたが、7ヶ月だし、我が家には既に3歳児の喘息っ子がいるため、いざという時のための、気管支拡張剤も吸入器もあります。そしてお母さんも慣れているので、、、まぁ、、、と言う事で、帰宅させてもらいました。しかし、1週間ほぼ毎日通院をしました。その後は1ヶ月薬を飲み続けました。そしてようやく、もういいでしょう、となったのです。

 

子どもの症状は突然変わります。軽く見ていると、予想もしなかった症状になってしまう事もあるのです。どうか、単なる風邪だと甘くみないで、以下の予防を心がけてください。

 

予防策

  • 手洗い
  • うがい
  • 消毒薬(手ピカジェルや、消毒ウェットティッシュなど)で小まめに手を消毒
  • 人混みに行くのを避ける(軽い風邪と思っても、乳幼児にとっては強いウイルスの可能性もある
  • 子どもセンターなどで、風邪っぽい子がいたら、ごめんなさい、、、。避けましょう
  • また、自分が風邪っぽい時は参加を控えましょう

 

親も大変ですが、苦しいのは本人です。娘は数回入院しましたが、退院した後は私から離れられなくなるなど、病気が回復しても他の症状が残ります。ぜひ、小さなお子さんが健やかで楽しく、清々しい秋を過ごす事ができるように、これから気をつけていきましょう!

 

 

参考情報

厚生労働省
RSウイルス感染症Q&A(平成26年12月26日)

 

東京都感染症情報センター
RSウイルス感染症 Respiratory syncytial virus infection

 

国立感染症研究所
IDWR 2013年第36号<注目すべき感染症>RSウイルス感染症

 

国立感染症研究所 感染症情報センター
感染症の話 RSウイルス感染症

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