たまには自分の優先順位をあげましょう。1人の時間はお母さんの薬です〜『アリスのままで』

      2016/05/07

「アリスのままで」という映画を観てきました。といっても、もう2ヶ月も前になります。時が経つのはあっという間、、、。

 

元々は、他に用事があって、子どもたちを旦那のご両親にお願いして外出する予定でしたが、予定が変更となり、半日ぽっかり予定が空きました。子どもなし、1人です。

 

わ~!!どうしよう!!こんな時間めったにない!!
と浮かれていたらあっという間に前日の夜。掃除もしたいし、洗濯もあるし、衣替えもしなきゃだし、、、いっそ子どもを預けてる間に大掃除かなぁ、、、なんて事を考えていたところ、旦那に

 

「たまには1人の時間をとっておいでよ。」

 

と言われて我に帰りました。

 

そう。1人で何かする時間をもてるのは、なかなか無い、という事を。家事は子どもがいてもいなくても、やらないといけない仕事です。もちろん、子どもがいないとスムーズに進みます。が、1人で外出するのは明日しかできない。

 

ということで、決めました。映画を観に行くことに。

 

元々私は映画が大好きで、結婚前は週に2本くらい見ていました。といっても、仕事で帰宅が遅かったので、TSUTAYAで借りたDVDです。映画を観るのは私にとってのストレス発散であり、逆に観ないとストレスが溜まるときもありました。あれはちょっと病的だったな、、、。

 

 

というのは置いといて、早速近場の映画館を探し、「アリスのままで」を観ることしました。

 

コーラ片手に、大量のポップコーン。

なんて久しぶりの若々しい行動!!なーんて思いながら映画館に入り、大きな大画面に集中してきました。

 

 

映画を観る事が好きなのは、自分の知らない世界に触れる事ができるからです。今まで気づいていなかった視野が拓けたり、忘れていた何かを思い出したり、たくさん気付きがあります。

 

今回ふと思い出したのは、「そうか、私、言語学科だったな、、、」という事でした。まだ大学生だった頃、何を学んでいたのか。今は思い出す事がないけれど、「音韻論」「チョムスキー」「言語学者」、色々なキーワードが耳に懐かしく響いてきます。

 

 

そして、アリスと子どもたちの衝突、そして和解。夫と出会った頃の思い出や別れ。仕事を辞めなければいけない状態に置かれる葛藤。生活を守るための仕事なのか、地位を守るための仕事かの間にいる夫。思考力を失っていくアリス。

 

  • 「アリスのままで」は、大学で言語学者として活躍するアリスが、若年性アルツハイマーにかかる話です。仕事、家族、家庭、様々な要素が絡み合って、1つ1つのエピソードがリアルに、いきいきとそして切なく映しだされます。

 

 

正直、今回は「アリスのままで」を観るために時間を確保していた訳ではありませんが、映画をみて、1人でゆっくり考える時間を取る事によって、色々と振り返る事ができました。

 

 

結婚前していた仕事のこと。さらにその前、大学時代のこと。いつも映画を観ていたこと。そもそも、私の趣味はなんだったっけ?ということ。結婚してから、いつも一緒にいる人ができたこと。これは物理的でなく、精神的な話。

子どもが生まれて、優先順位が大きく変化したこと。

 

 

そして、今、果たして私は何をしているんだろう?という事。

 

 

今この瞬間、毎日を大切に過ごせているんだろうか?

いつもバタバタで、幼稚園の送迎やご飯の準備、掃除洗濯、寝かしつけ。気づけば一緒に寝落ちして、夜中2時にコンタクトを外したりしている日々。そして時々やってくる子どもの病気。クリニック通いや検査など。

 

 

時間はあっという間に過ぎていきます。

でも、毎日はあっという間ではありません。その時その時を必死に過ごしています。特に寝かしつけ。薄明かりの中、「ほんと、もう早く寝てよー!!!」という心の叫び。その時は時間がたつのがものすごく遅い!そして気づくと私も寝ていて、夜中に目が覚めて「ああ、そんな!!」と気づくのです。

 

 

でも。これも大切な1日なんだよね。と1人の時間が取れると、思い返すことができました。冷静に自分を見つめなおして、今どんな状態で、人生のどのあたり、どのステージに立っているのか把握できます。

 

これが、子どもと一緒だとなかなか、思い出せません。

 

自分を見つめなおす事は、多少無理してでも、取る事が必要なのかもしれません。忘れていた多くの事を思い出し、それが故に、こどもの事も冷静に見つめなおすことができます。少なくとも、私は子ども2人に会いたくなりました。そして、本当は晩御飯を食べて帰っても良かったのですが、そのまま家に帰りました。

 

 

その日は、寝かしつけ、楽でした。イライラ度が緩和されたのです。

 

 

私は特に、日々に対して大きなストレスを抱えているとは思っていませんし、多くの人もそうでしょう。でも、小さなストレスは幾つかのタイミングで抱えている事が多いのではないでしょうか。朝の支度に時間がかかる。話していていつまでもご飯が進まない。歯磨きを嫌がって大騒ぎ。寝たくないと大騒ぎ。気づいていなくても、ふと1人になると、ほっと楽になります。

 

 

1人の時間はそんなに必要ないと思っている人、もしくは、本当に必要としている人、周りにヘルプを頼みましょう。幼稚園の延長を使ってみましょう。一時保育も利用しましょう。

 

結果的に、子どもに優しくなれるなら、そういう方法を活用すべきだと思います。

 - ふと思うこと, 映画